亀岡商工会館(保津川観光会館) 戦後モダニズム建築の最後は緑に包まれて

華々しくオープンしたサンガスタジアムのそばで、一つの建築が天寿を全うしようとしています。

亀岡商工会館。1958年、保津川下りの運営会社が保津川観光会館として建設、1973年から1999年まで亀岡商工会議所が拠点を置いていました。

立つのは保津川のキワの氾濫原です。亀岡駅至近ながら開発規制がかけられたエリアだったので、近年までぽつんと一軒家状態でした。対岸へのアクセスを担った保津橋が、2001年まで隣に架かっていました。※保津川は通称で、桂川または大堰川が正式名称

大きな窓、角のアールがモダニズム建築の特徴をみせます。

当初用途は1階が乗船待合室、2~4階がレストラン、ホテルなど。今の「亀岡商工会館」より一回り大きい「保津川下り」「遊船」「観光ホテル」の文字が、JR山陰本線と亀岡駅に向かってアピールしていました。

壁面緑化が進んだのはここ数年。主要テナントの退去後もイベント等で使われていたようですが、既に完全閉鎖されています。

館内を覗き見ると2つの階段。各階案内板にあった「屋上展望台」が羨ましい。

2021年6月、すぐ隣にスタバがオープン。日吉ダムと河川改修による氾濫の減少が、サンガスタジアムをはじめとする周辺整備を可能にしました。

亀岡商工会館の取り壊しはこれから本格化する公園整備の一環だと思われます。解体は2022年2月までに終わるようです。

もし見納めに行く人がいれば建物裏側もオススメ。螺旋階段と巨木のトンネルがあります。