廃墟に灯るネオン。旧亀岡商工会館を見納めてきました

二度とその扉が開くことはないと思っていた旧亀岡商工会館で、4日間だけのアート展示「空白の果て」が行われました。

商工会議所が出ていってから20年超。ネオンがまだ点灯する事が驚きです。

前回訪問の際は青々としていた蔦が、たった2ヶ月で赤や黄色に。季節は移り変わり、取り壊しの日が着々と近づいているのを感じます。

館内探索は今回が初めて。

剥がれ落ちた天井はアートではなく、自然にそうなったそう。戦後モダニズム建築は、ホラー空間と化していました。

すぐキワを保津川が流れるものの、その姿は見えません。ゴゥゴゥと瀬音だけが聞こえ続けます。

かつては保津川観光の拠点で、宿泊設備もありました。階段を降りた先の大浴場、最後に湯がはられたのは何十年前?隣の家族風呂は暗すぎて写真に撮れず。

窓の外には「SANGA STADIUM by KYOCERA」が煌々と輝き、スタバマークも見えます。周辺はこの数年で劇的に変わりました。

建築好きとしては、階段が見応えありすぎでした。

魅力的な影は夜の特権。

「目的なき建物が果てる前に、多くの人に見てほしい」と作家のマツオカヒロタカさんが京都新聞に語ったように、建物それ自体が展示品のひとつ。荒れ果て、本来ならば立入禁止になりそうな場所も見て回れたのは本当にありがたかったです。

日暮れの訪問になってしまったがゆえの非日常体験でした。解体は来年2月。ネオンが灯るのはおそらく最後でしょう。

企画展「空白の果て」
2021年11月20日〜23日
アクセス: JR亀岡駅から徒歩5分
出展作家:八太 栄里 / 松本 さやか / マツオカ ヒロタカ

建物の昼の姿および来歴は↓の過去記事で。

解体を前にした亀岡商工会館(保津川観光会館)の姿