ホテルに再生される任天堂旧本社ビルを見てきました

近代建築・古建築

2020年最初のビッグニュース。京都にある任天堂旧本社ビルがホテルに生まれ変わることになりました。

旧本社ビルがあるのは鴨川のほとりの下京区鍵屋町。1933年(昭和8年)、トランプや花札の製造で成功を収めた合名会社山内任天堂の社屋として建てられました。1959年に本社としての役割を終えた後は、営業所として活用されていたようです。

建物の間口は10mほどで、奥行きは約80m。鰻の寝床のような細長い敷地に、3棟が並びます。周辺は観光資源が少なく、繁華街でもないエリアなのですが、そのおかげで開発されず今まで残ってきたともいえます。

今回のホテル化計画「(仮称)かぶやまProject」では既存建物を改修、一部新築し、約20室の客室、宿泊者用のレストラン・バー・ジム・スパなどを設置することが明かされました。安藤忠雄建築研究所が設計監修、ノム建築設計室が設計、大林組が施工を担当します。

【かぶやまProject計画概要】

住所京都市下京区正面通木屋町東入北側鍵屋町 342
交通京阪本線「七条」駅下車徒歩 4 分
開業予定日2021年夏
事業主株式会社山内(任天堂創業家の資産管理会社)
運営会社株式会社Plan・Do・See

Plan・Do・Seeの発表

ホテルの完成イメージを見ると、建物の左側、そして手前と奥の棟を埋めるように新築部分があることがわかります。おそらくL字型で裏で繋がっているのでしょう。
一方で、既存3棟の外観に変化はありません。改修はあくまで内部に限られるようです。

新築棟が立つ敷地、2棟のスキマ
新築棟は主に客室、スパ用途でしょうか。ただ「約20室」が入るにはやや小規模な印象があるので、既存棟にプレミアム客室ができるかもしれません。

既存の奥2棟は洋風でありながら屋根は瓦だったり小屋が載ってたりとやや和洋折衷。塀もスクラッチタイル、石、瓦です。

気になるのはアール・デコに彩られた内部空間の改修ですが、この点はあまり心配していません。

1930年完成の旧李王家邸(赤坂プリンス旧館)。2016年、結婚式場やレストランが入る赤坂プリンスクラシックハウスに改修されました

というのも再生事業を行うPlan・Do・Seeは旧李王家邸、島津製作所旧本社、大阪市公館といった国内外多数のリノベーション実績があり、いずれも既存建物を尊重しています。ホテルは神戸オリエンタルホテルなど4物件を運営中。安心して任せられる会社といえるでしょう。設計するノム建築設計室とは既にいくつかの再生案件で協働しているのもプラス評価です。

せっかくならトランプや花札に興じることができるプレイルールを作って欲しいですね。マリオやカービィ、ゼルダの伝説のリンクといった人気キャラクターとのコラボがあるかも注目ポイント。エンタメにどこまで寄るかでホテルの雰囲気が左右されるので匙加減が難しそうですが… ※この社屋時代にはゲーム分野には進出していません

どんな呼び出し音がしたんでしょうか?

2020年夏にはひと足早くUSJのスーパーニンテンドーワールドが開業。相乗効果もあってしばらくは予約困難が続くでしょうね。楽しみです!

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