青天の霹靂とはまさにこのこと!南都銀行が近鉄奈良駅前を離れ、新大宮に本店を移転させることを発表しました。
移転先はNTT西日本新大宮ビルの跡地です。奈良市中心部のメインストリートである大宮通り(国道369号線)沿いで、近鉄新大宮駅と奈良市役所のちょうど中間付近になります。
新本館の建物概要は以下の通り
階数:地上7階建て
延床面積:約 10,000㎡(駐車場別)
設計監理:三菱地所設計
工事施工:未定
工期:2022年度〜2024年度
所在地:奈良市大宮町4-297-2
新大宮エリアはビジネス街ながら大きな建物は少ないので、7階建てであっても存在感はかなりのものになるでしょう。
近年有数のビッグプロジェクトとなった奈良コンベンションセンター、JWマリオット・ホテル奈良等の一体開発が完了し、新たな賑わいも創出されています。
近鉄奈良線の大宮通り地下への移設構想もあり、本店の移転はそれを見据えた動きかもしれません。
現本館は長野宇平治の設計で1926年(大正15年)に竣工。六十八銀行奈良支店としてのスタートであるものの、当初から本店となるべく建設されており、1928年(昭和3年)から名実共に本店として機能します。
4本のイオニア式列柱が並ぶ壮麗なギリシア風建築で、1997年に登録有形文化財になりました。
大きく2度増築していて、後ろに繋がる3階建て部分(写真右半分)は村野藤吾、7階建て部分は三菱地所設計の設計です。※記憶違いでなければ
建物の今後について南都銀行のコメント。
「現本館は、奈良市の観光の中心地にあることから地域バリューの向上に資するようホテルや商業施設等としての利活用を検討していきます。 なお、登録有形文化財に指定されている部分については、文化的歴史的価値を維持し、建物を残したうえで利活用を検討します」
登録有形文化財部分は残るものの、増築部分に関しては解体の可能性が高そうです。
JR奈良駅〜近鉄奈良駅界隈にはエリアを牽引する中核施設がありません。ビブレ、シネマデプト友楽とも1階のみ店舗とするマンションに建て替わりました。
南都銀行本店の敷地面積は3000m2ほどでしょうか。東向通、三条通、小西さくら通の3つの商店街に面し、さらにはもちいどのセンター街の玄関口という抜群の立地。
長期的視点に立てる南都銀行だからこその「地域バリューの向上に資する」施設になる事を期待します。