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遺跡みたいな名護市庁舎を探検する | TabiKen -旅とビルと建築と-

遺跡みたいな名護市庁舎を探検する

もし遺跡建築なるジャンルがあればその筆頭に挙げられるであろう沖縄・名護市庁舎の探検記録です。

「遺跡」を広辞苑で引くと

“過去の人類がのこした遺構もしくは遺物のある所”

とあります。

その印象を名護市庁舎と対峙した瞬間に感じました。2013年の訪問ですがいまだ強烈に記憶に残っています。予備知識が無かったのも幸いでした。

建物を侵食するかのような樹木。屋根を覆うブーゲンビリア。

休日朝の訪問だったので私以外には誰もいません。カンボジアの奥地に埋もれていても不思議じゃない佇まいに探検者気分が盛り上がります。

人が暮らしていたであろう痕跡を発見!した気分

長年、風雨に晒され続けた事で屋根や壁は既に落ち…てるのではありません。名護市庁舎を特徴づけているこの屋外空間。アサギテラスと呼ばれます。アサギとはこの山原(やんばる)地域の集落にある広場のこと。庁舎のかなりの面積を占めていて開放感があります。

アサギテラスを巡る水路。

風の谷のナウシカの「地下500メルテから上げている水です」が思い浮かびました。

壁面には56匹のシーサーが鎮座。56人の職人がそれぞれの個性を出した1匹を制作しています。56は名護市にある字(あざ)の数…だったかな。当初は派手すぎるなどの理由で批判の声もありましたが現在は色も落ちつきました。

天空の城ラピュタのロボットみたいに誰もいなくなってとしても市庁舎を守護し続けるでしょう(おのずとジブリ気分も盛り上がる)

朝の光をうけて長く伸びたコンクリート花ブロックの影。奥には琉球ガラスを嵌め込んだ壁も見えます。完成当初は「風の道」と呼ばれる自然換気システムを利用したため屋内にエアコンはありませんでした(2001年に設置)

沖縄の気候風土を強く意識して建てられた名護市庁舎。象設計集団とアトリエモビルによって設計され、国内で最も栄誉ある日本建築学会賞を受賞しています。

ずいーんと飛び出したスロープのかっこ良さにも痺れました

太陽が昇るにつれて陰影が濃くなります。沖縄の強い日差しを受けた昼も魅力的だろうしグッと遺跡感が増すであろう夜の姿も見てみたい。屋内の探検記録もつけなきゃなりません。何度でも訪れたい沖縄の名建築です。