国内最長、世界でも屈指の営業区間を誇る大阪モノレールがさらに延伸。門真市駅から南に8.9km伸ばして「門真南駅」「鴻池新田駅」「荒本駅」「瓜生堂駅」の4駅を新設します。その予定ルートをたどってきました。※駅名はいずれも仮称
延伸区間の終点、瓜生堂駅 うりゅうどうえき からスタート。北上して門真市駅を目指します。
この計画の特徴のひとつが新設4駅の全てで鉄道路線と接続する点。瓜生堂駅では近鉄奈良線と繋がりますが、それだけではなく近鉄の側でも新駅を設置。スムーズな乗り換えを実現します。
大阪都心を経由せず北摂エリア、大阪空港に向かうことが可能になり、例えば瓜生堂駅~万博記念公園駅の区間では約30分の短縮が見込まれます。
近鉄電車から撮影
駅の北側には瓜生堂車庫が整備予定。大阪モノレールの延伸ルートの大半は近畿自動車道(左)と中央環状線の間の空間が活用されます。
一部その例外となるのが次の荒本駅までの区間。近鉄けいはんな線荒本駅との接続およびエリア中心部に向かうため、東に迂回。狭い市道の上を走ります。
今でさえ近未来感ある東大阪ジャンクションに2029年、大阪モノレールの軌道が加わります。ルートは左下から伸びる市道上空。市役所展望ロビーからはもちろん車窓風景もスゴいことになりそうです pic.twitter.com/IkdBXQHXqm
— shoken@ビル景 (@bbbuilding100) June 2, 2020
車窓風景的には一番の見どころになるかもしれません。
東大阪市庁舎、大阪府立中央図書館、イオン東大阪店(旧カルフール)などが立つ荒本エリア。大阪の副都心となるべく区画整理されたため整然とした雰囲気が漂います。荒本駅の設置場所は3施設の真ん中あたりです。
ここで、未来の姿をイメージしやすいよう大阪モノレールの既存駅の画像を。4つの新駅も同様に、ホームをすっぽり覆うようなデザインになります。
荒本駅から大通りルートに戻るため、またもや狭い市道に入っていきます。当初からモノレール延伸が想定されていたのでしょう。橋脚用の用地が確保してありました。
JR学研都市線との交点に鴻池新田駅ができますが、JR鴻池新田駅と400mを超える距離があるため、乗り換えは容易じゃありません。駅前にはタクシー乗り場をもつ交通広場が新たに整備されます。
門真ジャンクションのすぐ隣が門真南駅の予定地。入り乱れた高架の隙間を縫うようにモノレールの軌道が進入。なかなかアクロバティックな景観が生まれそうです。
接続するのは大阪メトロ長堀鶴見緑地線の終点である門真南駅。周辺には三井アウトレットパーク大阪鶴見、なみはやドームといった施設が立ち並びます。
旧パナソニック南門真地区あたりからは、歩道上に橋脚が設置されます。同地区跡地には三井不動産が「ららぽーと」を建設予定。通行に支障が出ないよう「ららぽーと」側に歩道が大きく広がる見込みです。
ついに大阪モノレールの軌道とご対面。延伸を今か今かと待ちわびます。
門真市駅に到着しました。
大阪モノレール開通の7年後となる1997年、南茨木駅からの延伸に伴って開業。京阪電鉄本線に接続しています。
駅ホームから軌道終端部を。
延伸ルートの開業予定は2029年。最終的には堺市を目指す計画ですがそれはまだまだ先の話。