ジオラマ模型がスゴい!高島屋東別館の史料館に行ってきた

大規模リニューアルを終えた高島屋東別館に行ってきたのですが、高島屋史料館が期待以上の充実度でした。特にジオラマ模型がスゴい!

堺筋沿いにたつ高島屋東別館。昭和初期に松坂屋大阪店として開業した「東洋一の百貨店建築」です。松坂屋が天満橋に移転後は、高島屋が買い取って事務所用途などで活用。

今回のリニューアルで賃貸エリアを大きく拡大させ、外資系の滞在型ホテル「シタディーンなんば大阪」をメインテナントに入れました。2019年に登録有形文化財になっています。

高島屋史料館もリニューアルに伴って場所が変わりました。以前と反対側の北側玄関から入ります。風格ある大階段を使って3階史料館へ…行ければ良いのですが階段は閉鎖中。エレベーターで向かいましょう。

3階はWelcomeな雰囲気になってて驚きました。旧史料館時代は入りづらかったんですよね…。受付横の休憩スペースには百貨店関連の書籍が充実。荷物用のロッカーもありました。

展示室は企画、アーカイヴスの2エリアで構成されていて、デジタル技術や映像を駆使するなど見せ方も工夫されてました。そして、一部は撮影可に!ありがたい~。

高島屋史料館とコレクションについて 2020(令和2)年、高島屋史料館は開館50周年を迎えました。創業以来の資料を収集・保存し、広く公開・活用していくことを目的に、1970(昭和45)年、高島屋東別館3階に開館しました。現在は、企業の歴史をひも解き、その精神や文化を受け継いで、高島屋の持つ基本的価値観や文化を社内外に発信し、共有・共感していただくタカシマヤアーカイヴス活動の拠点でもあります。収蔵する資料は約5万点。美術品、百貨店資料、創業家文書など、多種多彩なジャンルにわたります。
開館50周年にあたり、皆様と高島屋とのコミュニケーションスペースとして、新しく生まれ変わりました。

有徳福来尊像。彫刻家の平櫛田中が高島屋のために5年をかけて制作
法隆寺にある国宝玉虫厨子の模造。模造といっても本格的で、5348匹の玉虫の羽を用いています。
高島屋の専属デザイナー、ドロシー・エドガースが手がけた婦人服を再現。昭和10年前後の作品とは思えないほどオシャレ揃い!
高島屋のマスコットキャラクターであるローズちゃん19体が並びます

ほかにも昔の広告看板、シャルロット・ペリアンの飾り棚(1955:撮影禁止)など盛りだくさんでした。

そしてお目当て。高島屋東別館のジオラマ模型です!

11連アーチがお見事!リニューアル前の建物を100分の1サイズで再現。つまり幅1mあります。ジオラマ作家の山本高樹さんが制作されました。

テラコッタの装飾まで再現。よくよく見ると汚れまでついています。

山本高樹さんと見比べると、サイズ感をつかみやすいですね。制作期間って一体どのくらいなんだろう…。

正面のプロムナード部分。特徴あるジグザグの床面タイルだけでなく、アカンサス模様もしっかり。

こちらが実物。長さ67mあります。

建物の秘かな見どころであるウラ側は、ダクトの位置や雨樋までほぼ完璧。リニューアル前後ではだいぶ変わったので、模型という形で残してもらえたのは嬉しいですね。デコボコの要因は「増築」なのですが、どうしてこんな形になったかは以前、別記事にまとめています。

そして、模型がもう一つ!
南海高島屋(現・高島屋大阪店)です。現地に行くまで、展示を知りませんでした!

1932年(昭和7年)の全館開館時ですね。当時の写真に、同じ垂れ幕がかかっています。右上は釣鐘堂。実は鐘を吊ったことがないという話。

高島屋東別館の模型との違いは再現年代で、こちらは服装、車が昭和初期仕様。大阪市電の軌道も、ちょこっとだけ入ってたりします。

旧松坂屋、高島屋の百貨店コラボが見られるとは思ってもみませんでした。ともに昭和初期の大阪遺産。次代に受け継がれていくことが決まっているのはありがたい事です。

あと、高島屋史料館では忘れずにトイレに行っておきましょう。古いままの意匠が残るエレベーターに出会えますよ!

高島屋史料館

入館料
無料
住所
大阪市浪速区日本橋3-5-25
高島屋東別館3階
電話:06(6632)9102
開館時間
10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火・水曜日/展示替期間/年末・年始

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