三輪崎青年会館 水色ペンキの水平線から、日の出の浮彫が昇る

近代建築・古建築

和歌山・熊野灘に面した三輪崎漁港に立つ三輪崎青年会館。ファサードに日の出の浮彫を施した昭和2年(1927)築の木造建築です。最近になって国登録有形文化財に登録されました。

建物が立つのは昔のメイン通り。静けさが支配しますが旧旅館「大前屋」などに、賑わいの名残を見ることが出来ます。

日の出の圧倒的存在感に驚きました。

色がかなり剥げ落ちていますが、今の佇まいにはちょうど良い感じ。水色のペンキで表現された水平線も、小さな萌えポイントです。

建物の完成は日露戦争の2年前。日の出をシンボルにしたのは世相もあったかもしれません。

左右の突出部につくペディメント

前庭の円。松が植わっていたとご近所さんから聞きました。

水色は玄関ポーチの内側にも。

なお、2020年4月時点では国登録有形文化財のプレートは見当たらず。

建物は青年会館として今も現役で、町の名物「鯨踊り」「獅子舞」の稽古などに使われます。広間が大部分を占めており、入り口側の一部には桟敷状の二階があるのだそう。※入館不可

シリーズ熊野古道を往く【その13】三輪崎鯨踊・綾踊

三輪崎の鯨踊り
市内三輪崎は、熊野灘に面する漁港で、ここに伝わる鯨踊は別名を「捕鯨おどり」 ともいい、鯨をとる様子を踊りに仕立てたものである。約300年前、当時この地の領主水野氏が、京都の公家に鯨の肉を献上した際に鯨おどりとして整えたといわれている。以来、三輪崎八幡神社の例大祭に大漁を祈って披露される。(9月中旬) 昭和42年1月、市の無形民俗文化財、昭和49年12月、県の無形民俗文化財の指定を受け、三輪崎郷土芸能保存会によって伝承されている。鯨踊りを含む熊野灘の捕鯨文化に関するストーリー『鯨とともに生きる』が平成28年度日本遺産に認定されました。

https://www.city.shingu.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=18838 (新宮市)

太平洋へは歩いて2分。本物の日の出に照らされ、真っ赤に染まる浮彫もイイでしょうね。