夜編に続く東京さぬき倶楽部(東京讃岐会館)の宿泊記第2段
高層ビルのスキマから太陽が昇ってきました。
六本木ヒルズが朝日に染まります
麻布十番という地にありながら好展望。再開発が決まっている旧逓信省簡易保険局(1929年)、ジョサイア・コンドルによる綱町三井倶楽部本館(1913年)も眺められました。
館内を散歩。まずは朝の立方体シャンデリア。
宿泊者以外も利用できる2階レストラン「花季月」からラウンジを見下ろせます。
美しいもの同士の組み合わせ。ほんと素晴らしい
1泊6000円の空間とはとても思えません。
どうなってるんだろうと気になっていた天井
小さなパネルで区切りを作って光を拡散させていました。
宴会場は和の空間。微妙なカーブが印象的
朝食会場です。和食、洋食だけじゃなくうどん定食を選べるのはさすが。
ミニサイズの立方体照明がかわいい。
庭の散策タイム。庭というより森に近いですね。
野性味あふれる木々の中を進むと、狛犬と石碑に遭遇。石碑は表に「三田八幡宮古跡」裏に「明治廿四年辛卯八月建之」と刻まれていました。
別館1号「花樹海」
別館2号「ばんげ」
茶室
庭にある3つの木造の建築年代はいずれも明治時代。1枚目はミキモト創業者、御木本幸吉の別邸(紅梅屋敷)、2・3枚目は農商務省総務長官の藤田四郎によって建てられたもののようです。
昨晩は真っ暗の中での庭散策。やばい!個人宅に迷い込んでしまった!とあたふたしたのはココだけの話
再開発後、この範囲は公園になります。木造建物は解体、狛犬・石碑は残す方針のはず。東京讃岐会館がもっていた交流機能やうどん店は再開発後のビルに引き継がれる予定です。
ここでようやくホテル外観。2本の柱がタテに貫いているかのように見えます
エントランス棟はかまぼこ屋根
ホテル外階段の柵とその敷地内に残る蔵(1900年前後?)の面格子が同じデザインでした。面格子から引用したのか、それともホテル竣工時(1972年)に面格子を取り付けたのか。どっちだろう pic.twitter.com/i2dm8OHuDh
— shoken@ビル景 (@bbbuilding100) May 2, 2020
館内に戻ってラウンジ見納め、ジョージナカシマ座り納め。
もう一度宿泊を…との願いは新型コロナウイルスによる閉館前倒しで絶たれてしまいました。
それでも一度だけでも泊まったのはファインプレー。格安にして贅沢。多くの人の記憶に残り続ける宿だと思います。